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データとプログラム、どちらを選ぶ?

執筆者の写真: 株式会社WINxVAL株式会社WINxVAL

 更新は続い……、、毎度しつこいので、この入りはもう止めましょう。できるだけ更新していこうと思います、株式会社WINxVAL代表の菱沼寛章です。


 読んでいる皆さまは、ゲーム制作に興味ありますか? ゲーム制作って実際どうやるの?と聞かれることがあるのですが、これは「色々」としか言いようがない時代になってきました。自分がゲーム会社に入った1990年代後半では(なんかもう、、日本史の話をしているみたいですが。。)、ゲーム制作はゲーム会社がやっているもので、職業としても知られ始めた頃だったと思います。自分は大学卒業後に就職活動して入社しましたが、その頃が多くのゲーム会社が広く採用し始めた時期だったように感じます。


 ところが今ではUnityやUnrealEngineを使って個人でも少人数でもゲームが作れますし、スマホやSteamで売ることもできます。ゲーム作るだけならもっと間口が広がり、RobloxやMinecraftでゲーム画面を触りながら作れてしまうので、年齢問わずに全ての人がゲームクリエイターになれる時代になったのだと思います。


 自分が子供のころは、「プログラム」ができないとゲーム制作の世界には踏み込めない印象がありました。PCを買ってプログラム覚えて、絵を動かしてゲームらしきものを作って、と敷居がとても高かったのです。自分はPCではゲームしかせず理系の大学に行ってもプログラムがいやで逃げ回った結果、就活段階ではコードが全く読めないし書けないし(見るだけで吐き気がした)人間だったので、ゲーム会社に入社決めた時は周囲から驚かれたものです。それを可能にしたのは、プランナーという職業があったからです。※ちなみに同期のプランナー合格者で、応募した企画書が全部手描きだったのは自分だけでしたw。その時代で既にレアでしたw。


 前述のゲーム業界が広く採用に至った一因として、このプランナー職の募集が増えたというのは大きかったと思います。ではなぜプランナー職の募集が増えたのか? それはゲーム業界が大きくなってきて、分業が進んだからです。ファミコン時代のころは、一人で何の仕事でもやる人やプログラムやりながらドット絵を描く人とマルチタスクの人たちが支えていたと聞きます。(さすがに齢50過ぎの自分でも知らない時代ですw)


 それに伴い大作ゲームが増え、各タイトル毎のチームも大型化していき、多種多様な人々でゲーム制作が行われるようになりました。自分がスクウェア(現スクウェア・エニックス)に入社した年は、かの有名なファイナルファンタジーⅦの出た年でもあります。開発規模が数百人に膨れ上がったので、合わせてゲームを構成する「データ」も増えたことになります。そのデータを扱う人間が多く必要になりました。


 「データ」とは、ウィキペディアには「個々の事実・数値、情報、統計、変数の項目である。より厳密には、データとは1人または複数の人や物や事象に関する定性的または定量的な値の集まり」と記載ありました。こういう専門的な説明だと分かりにくい方も多いかと思われますが、ゲーム制作ではゲームを構成するあらゆる要素(パーツ)のことを指すと思ってください。つまりはデータで絵とか音とか情報とか変数(パラメーター)とか「動かしたい」あらゆるものを作り、それをプログラムで「動かす」みたいなイメージです。データとデータの間、音や絵や動きやキャラなど要素をつなぐデータも増えたため、そこを担うプランナーの需要も高まり、今に至っています。


 ちょっと話が長く面倒に思える回になりましたが、ゲーム制作の現場では「データ」でやるのか?「プログラム」でやるのか?も、重要な判断になります。物量で考えるのか、仕組みで考えるのか、によって制作のアプローチが変わります。いつかゲーム制作をしてみたいという人は、自分は「データ」やりたい(= デザイナーになりたい)のか、「プログラム」をやりたい(= プログラマーになりたい)のか、どちらもやりたい(= 個人でゲームは作りたい)という視点で考えてみると、職として何がしたいのか何を目指したいのか、少しヒントが見えてくるかもしれません。


 それでも何をしたいか分からない!けれどゲームは作りたい!と思われましたら、プランナーという職業を検討してみてください。ゲーム作るだけならすぐに着手できる時代ですが、作る前に考えることはとても重要なのでプランナーという職が必要になります。そんなのいずれAIに取って代わられる仕事なのでは?とお思いでしょうが、それにはまだまだ時間かかりそうです。というわけで、この話は「P」の回でお話しできればと思います。(「P」の回で失念していたら、ご指摘ください)


去年の夏にライトアップされていた伊達政宗像、夜のは初めて見ました。
去年の夏にライトアップされていた伊達政宗像、夜のは初めて見ました。




 
 
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